こんにちは!札幌高校進学ナビゲーターさっしんです。今回は内申点について調査しました。内申点の計算方法や点数によっては受けられない高校があるのかなど、意外とあまり知識がない内申点。
受験する高校を決める際に参考になる内容ですので是非ご覧ください。
内申点(成績)には計算方法がある?
まずは内申点についてご説明させて頂きます。内申点とは中学校での成績のことであり、通知表で評価されます。通知表は高校入試科目の5教科に加え、実技4教科と言われる音楽、美術、保健体育、技術家庭も含めて9教科で評価されます。
一部10段階評価の中学もありますが、基本的に1~5までの5段階評価です。計算方法は以下の通りになります。
【内申点計算方法】
(中1学年末の5段階評価 9教科合計)×2
+(中2学年末の5段階評価 9教科合計)×2
+(中3学年末の5段階評価 9教科合計)×3
さらに、北海道の中学では内申点は20点ごとに区切り、A~Mまでの内申ランクに置き換えられます。
<内申ランク>
ランク | 内申点 | ランク | 内申点 |
A | 315~296 | H | 175~156 |
B | 295~276 | I | 155~136 |
C | 275~256 | J | 135~116 |
D | 255~236 | K | 115~96 |
E | 235~216 | L | 95~76 |
F | 215~196 | M | 75~63 |
G | 195~176 |
また、この内申ランクは、同じランクでも内申点の点数が高い方が有利になります。そのため、「受験なんて中3になってから考えればいいや〜」なんて言ってられないんです。中1からの成績が高校合格への道を左右します。
では、この内申点、内申ランクは高校受験にどのように影響するのか見ていきましょう。
内申点(成績)が低いと受験できない高校もある?
高校の受験方法にもよりますが、内申点によっては受験できない高校があります。というのも、高校側が指定している募集要項内容の一部に内申ランクが記載されている高校があるからです。
これから高校別に内申ランクがどのように影響するのかについてお話していきます。まずは公立高校からです。
【公立高校入試における内申点の重要性】
公立高校入試の場合、60点満点の5教科、300点満点の試験があります。入試の合否は、この当日の試験の点数と内申点とで合否を判定します。北海道の公立高校では、募集定員のうち70%程度が当日の点と内申点で評価されます。
残りは15%程度が当日の点を重視して評価し、15%程度が内申点が重視する評価方法です。当日の点が重要視される15%も内申点が全く関係ないとは言えません。どれにおいても、内申ランクが高ければ高いほど入試試験が楽になります。
北海道の公立高校の場合、自分がどの内申ランクかによって受験する高校を決めていくことになります。考え方として自分の内申ランクが仮にAだったとします。偏差値の高い難関高校に受験する人は内申ランクが同じAの方が多いので当日に受けるテストの点も頑張って高得点を取らなければ合格できません。
しかし、偏差値が少し低い高校を受験すると、当日のテストの点が多少低くても内申ランクが高いので合格する確率が高くなります。テスト本番に弱いという方はこの内申ランクを頑張ってあげておく必要があります。
このように考えると内申点もなかなか軽視できませんね。それでは、内申点にも関係のある通知表はどのように評価されるかについてお話していきます。
<通知表のつけ方>
通知表のつけ方は、基本的に授業態度や提出物、定期テストなどで評価されています。
また、はっきりしたことはわからなかったのですが、通知表は絶対評価でつけられている可能性があります。
この絶対評価とは、通知表の高評価を得られるのは中学校ごとに全体で○%のみ、といったように全体での数が決められている評価のつけ方です。例えば、ある中学校の3年生が100人いたとして、通知表の5をつけてもらえる人は15人だけ、と決められているのです。
ですから、いくら定期テストで90点、100点といった高得点をとったからと言っても、必ず通知表で「5」がもらえるわけではありません。いくら定期テストの点が良かったとしても、授業態度が悪ければその分通知表の評価が下がることになりかねません。
授業中に居眠りをしているのが見つかってしまっては大変です。気を抜くことなく、しっかりと真面目に授業に取り組みましょう。
【私立高校入試における内申点の重要性】
北海道の私立高校の一般入試の場合は、基本的に内申点はそれほど重要ではありません。私立高校の一般入試は、基本的に学力試験によって合否が判断されます。
じゃあ、私立を受験する場合、内申点はまったく関係ないのか…とは思わないでください!もちろん、私立高校を受験する方も中学校での成績は重要です。
私立高校に出願する際、個人調査書というものも一緒に提出します。個人調査書は内申をもとに記載される内容になっており、項目内容には各教科の学習の記録や出欠の有無などがあります。
このように、中学生活でのあなたの振る舞いが分かる内容となっています。ここで悪い印象を与えてしまえば、いくら試験で良い点を取っても台無しになってしまうこともありえますよね。
また、私立高校の場合、内申ランクが最も影響するのは推薦入試や単願入試になります。単願入試とは、合格したら必ずその高校に入学しますと約束して受ける入試方法になります。
引用先:札幌光星中学校・高等学校
こちらは札幌光星高等学校の募集要項の一部です。光星高校のステラコースは、偏差値72の難関高校のうちの1つですが、その高校の推薦募集要項の一文に「評定の合計が296以上であること。」とあります。これは内申ランクA以外は推薦が受けられないということです。
ちなみに単願入試にも同様の一文が記載されていましたが、一般入試に関しては評定についての記載はなく、やはり内申に関しては個人調査書の提出のみとなっていました。このステラコースは難関大学への合格を目標としたコースになります。内申ランクAって通知表がオール5ってことですよね。
しかしながら、推薦を受けるのにこんなにハードルが高い高校もあるんだと驚きを隠せません。光星高校を例えとして出しましたが、全ての私立高校が推薦入試を受けるのに内申ランクが設定されているわけではありませんでした。しかし、多くの高校が推薦入試、単願入試の募集要件に「内申ランク○以上」と指定しています。
私立高校の一般入試にしても、推薦入試にしても、入試出願手続きをする前に募集要項の確認は必ず行うようにしましょう。
まとめ
- 内申点は通知表の成績の9教科で計算されます。
- 北海道の場合は内申点をランクのA~Mに区切ります。
- 公立高校に受験する際には入試当日の得点と内申点で合否を判定します。
- 私立高校に受験する際には一般入試に内申ランクはあまり関係ありません。
- 私立高校に受験する際に推薦入試、単願入試を受ける場合には内申ランクが指定されていることがあります。
いかがでしたでしょうか。高校受験を考える際には内申点をできるだけ取っておくに越したことはないということがわかりましたね。そう考えると中学に入った時点ですでに高校受験ははじまっていると言っても過言ではありません。
しかし、内申点だけで高校受験が決まってしまうわけではありません。もし内申点に不安がある場合でも、当日のテストの点を十分に取ることができれば合格できます。
めでたく希望高校の合格を勝ち取り、春から楽しい高校生活を送れるよう祈願しています。お付き合いありがとうございました。
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