生活保護世帯でも高校進学は可能?私立にはいけない?条件があるの?

こんにちは!札幌高校進学ナビゲーターのさっしんです。今回は生活保護を受けている方の高校進学が可能かどうかについて調査しました。

私立高校への進学は可能なの?どんな条件があるの?などの疑問についてもお話していきます。生活保護を受けている方の中には高校進学をあきらめてしまわれる方もいるかも思いますが、あきらめる必要はありませんよ。

生活保護を受けていても高校進学は可能か?

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結論から申し上げますと、生活保護を受けていても高校へは進学できます。しかし、高校進学するためには注意する点があるのです。そのお話をする前にまずは生活保護についてお話をしていきます。

【生活保護とは】

日本の法律、日本国憲法第25条にて「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあります。つまり日本人は憲法によって最低限度の生活を保障されているのです。ここでいう生活とは主に衣食住のことを指します。

何らかの理由によって最低限度の生活が危ぶまれている方国が衣食住を保障する制度、それが生活保護制度ということです。生活保護制度では、8つの扶助を行い、生活を補っています。

【生活保護の8つの扶助】

扶助種類 内容 支給方法
生活扶助 食費・被服費・光熱費など 金銭給付
医療扶助 けがや病気で医療を必要とするときの医療費 現物給付
教育扶助 義務教育を受ける時の費用 原則金銭給付
住宅扶助 家賃などの費用 金銭給付
介護扶助 介護にかかる費用 現物給付
出産扶助 出産にかかる費用 金銭給付
生業扶助 生業に必要な資金、器具や資材を購入するための費用 金銭給付
葬祭扶助 葬儀のために必要な費用 原則金銭給付

この8つの扶助が生活保護になります。では、話を本題に戻していきましょう。生活保護を受けていても高校の進学は可能です

【高校進学に関わる支給は「生業扶助」】

入学式のイラスト「学ラン・セーラー服の学生」

8つの扶助の項目に教育扶助というものがありますが、これは義務教育を受けるための扶助になりますので高校進学は対象にはなりません生活保護で高校進学する給付される扶助種類生業扶助になります。平成17年より生業扶助の高等学校等就学費として支給されるようになりました。

その背景としては、現在、一般世帯の高校進学率は90%を超えていることが上げられます。ほとんどの方が高校進学するなか、生活保護を受けている方だけ高校進学を断念し就職したとしても、最終学歴が中学卒業だと就職も非常に難しいです。

そうして就職できず、再び生活保護が必要となる「負の連鎖」を断ち切るために、高校進学することが自立・就労していくために必要だと考えられるようになりました。

では、高校進学のための高等学校等就学費の内容についてご説明していきます。

【高等学校等就学費の内容】

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高等学校等就学費の項目としては7つあります。

<その1:基本額(月額)>

学用品費、通学用品費などが支給されます。支給額は月額5,450円になります。

<その2:学習支援費(月額)>

学校指定の教材以外で個人で購入する学習参考書等の購入費や課外のクラブ活動費に要する費用に充てるための費用が支給されます。支給額は月額5,150円です。

<その3:学級費・生徒会費及びPTA会費など(月額)>

生徒会費及びPTA会費などの費用が支給されます。支給額は月額1,960円です。

<その4:教材代>

高校の授業で使用され、全生徒が購入することとなっている教科書や辞書などを購入するための費用が支給されます。美術や体育などの選択科目で必要な教材費は基本額に含まれていますでの教材代では支給されません。支給額は支給範囲に含まれる教科書などにかかった費用全額になります。

申請する時に教材の購入リストと領収書が必要になります。

<その5:授業料>

生活保護世帯は「高等学校等就学支援金制度」の対象となっており、現在は実際の支給ではなく、高校側に直接授業料が支払われる仕組みになっています。公立・私立どちらに進学しても適応される制度ですが、この制度によって支払われる額は、公立高校の授業料分のみとなりますので注意が必要です。

簡単に言ってしまうと、公立高校に進学した場合は授業料が実質無料となりますが、私立高校に進学して授業料に差額が生じた際には、自己負担となってしまいます。

<その6:入学料・受験代>

入学するために必要な入学料及び受験代にかかる費用が支給されます。支給額は都道府県、市町村の条例に定める公立高校の入学料・受験代が支給されます。この費用の場合も私立高校を受験したとしても、公立高校の費用しか支給されません

入学料は高校への入学することが確定し、在学証明書を提出することで支給されます。受験代の給付回数は1回限りしか出ないので注意が必要です。受験代を申請する際には、教材代と同じで領収書の提出が必要になります。

<その7:通学のための交通費>

通学に必要な交通費が支給されます。支給額は通学に必要な最小限度の金額が支給されます。こちらも、申請する際に領収書が必要になります。

<その他注意点>

高校には全日制高校だけではなく、通信制高校、定時制高校もあり、卒業するまでの期間がそれぞれ違ってきます。そのため、支給期間は全日制高校であれば3年間、通信制、定時制高校など3年生の高校であれば4年間と卒業するまでの期間支給されることになります。

しかし、留年してしまい、同じ学年を2年間繰り返すことになると、1年間分は支給されないため、注意が必要です。

また、高校行事のイベントの1つとして修学旅行がありますが、この修学旅行費は7つのどの項目にも含まれていません。なので、生業扶助からではなく、生活扶助などの金銭給付の中から少しずつ積み立てておく必要があります。もしくはアルバイトなどで修学旅行費を自身で稼ぐという方法があります。

この場合、アルバイト収入が修学旅行積立金として控除の対象となります。控除とは、ある金額から一定の金額を差し引くことです。この場合はアルバイト収入を修学旅行積立金として控除し、収入認定額をなかったことにできます

この認定が行われないと、収入があるとみなされ場合によっては生活保護費が減額される場合があるので注意が必要です。

私立高校へ進学することはできるの?

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これまでのお話でいくつかの注意点はあるにせよ、生活保護を受けていても高校に進学できることが、おわかりいただけたのではないかと思います。しかし、ここで大きな疑問として、生活保護を受けている人は私立高校には進学できないのかと気になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。それについてはこれからお話していきます。

実際に公立高校よりも入学金や授業料が高く設定されている私立高校への進学を高等学校等就学費だけでまかなうことは現実的に難しいです。その不足分をカバーするためにほかの手段を用いる必要があります。

【方法その1:高校生等奨学金給付制度】

この制度は、すべての意志ある生徒が安心して教育を受けられるように、負担を軽減するため高校生などがいる低所得世帯を対象に支援を行う制度になります。生活保護受給世帯には私立高校に在学する方には年額5万2,600円支給されます。

【方法その2:生活福祉資金貸付制度】

この制度は、母子家庭など経済的に困っている人に低利子・無利子で資金を貸し付けてもらえる制度になります。各都道府県社会福祉協議会、市町村社会福祉協議会が受付窓口となっています。

これらの制度を活用することによって、生活保護を受けている方でも私立高校への進学は不可能ではありません。しかし、高校生奨学金給付制度では支給される金額が足りない場合があります。

また、生活福祉資金貸付制度で私立高校進学の資金を貸し付けてもらえたとしてもいずれは返していかなければならず、その目途が立てられず自分の首を絞めてしまう可能性があります。

従って生活保護世帯から私立高校への進学は不可能ではありませんが、公立高校と比べるとかなり難しいと言えます。

まとめ

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  • 生活保護を受けている方でも高校進学は可能です。
  • 高校進学の支援として生活保護の生業扶助、高等学校等就学費が支給されます。
  • 生活保護を受けている方で私立高校への進学は不可能ではありませんが公立高校と比べるとかなり難しいです。

いかがでしたでしょうか。生活保護は国民の健康で最低限度の生活を保障するためのものです。その最低限度の生活には高校進学も認められています

実際にはさまざまな条件がありますが、あきらめる必要はありません。もちろん努力は必要になります。しかし、たった一度の人生頑張って楽しい高校生活を目指してみませんか。

そこには輝かしい青春が待っているかもしれませんよ。お付き合いありがとうございました。

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