こんにちは!札幌高校進学ナビゲーターさっしんです。
今回は高校進学の種類について調査しました。「えっ?高校進学に種類なんてあるの?」と、このように思われる方もいるかもしれませんね。これからそれをご紹介していきます。
高校進学には3種類がある?特徴を比較!
高校進学には実はいろいろな種類があります。みなさんは高校というと、どのようなイメージをお持ちですか?「毎日、朝早くから学校に通い、みんなで同じ授業を受ける」「同じ制服を着て登校する」こんなことをイメージする人も多いかと思います。確かに、高校にはそのような高校が多いです。しかし日本の高校は、「通い方」によって、大きく3種類に分けることができます。
- 全日制高校
- 通信制高校
- 定時制高校
この3種類です。これから、その3種類の高校について、具体的に見ていくことにします。まずは、全日制高校からです。
全日制高校
全日制高校とは、毎日、平日の昼間に授業を行う高校のことを言います。
【通学・授業・カリキュラム】
<通学>
全日制高校では毎日、平日に朝8時頃〜15時頃までの7時間程度学校に通います。
<授業>
全日制高校では日曜、祝日や夏休み冬休みなどの長期休暇以外は授業があります。
<カリキュラム>
全日制高校では授業を受け、定期テストを通過することで単位を取得します。全日制の高校では学年制となっていることがほとんどで、3学年までの各学年の進級要件となる単位を取得することで進級し、3学年修了時に必要単位数を取得することで卒業が認められます。
【料金】
どの種類の高校でも言えることですが、公立高校と私立高校で通うための料金が変わってきます。また、初年度には入学金、授業料金、教材費、諸費用などがかかります。公立高校では25万円、私立高校では75万円以上の費用がかかります。
【入学・卒業】
<入学>
入学に関しては全日制高校では入学するための試験、いわゆる入試が行われます。公立高校と私立高校で入試方法は変わってきますが、主に3~5教科の筆記試験が行われることがほとんどです。その他、面接や作文などによる試験が行われる場合もあります。
入試に合格することで全日制高校に入学することができます。入学できる時期は4月のみです。
<卒業>
卒業に関してはカリキュラムのところで少しお話ししましたが、卒業のために必要な単位を取得することで認められます。主に高校の卒業要件では74単位以上の単位が必要とされています。全日制高校では各学年ごとに30単位前後の単位が進級要件として設定されていることがほとんどです。各学年ごとに30前後の単位を取得し、概ね100単位程度を取得することが卒業要件とされており、それをもって卒業が認められることになります。
【メリット・デメリット】
<メリット>
全日制高校は他の種類の高校に比べて一番学校数が豊富です。そのため、高校を選ぶ選択肢が増えます。また、体育祭や文化祭などの学校行事に加えて、部活動も活発に行われています。
生徒数も多く、たくさんの友達をつくりやすいこともメリットとしてあげられます。

<デメリット>
学校数が豊富なために、高校ごとのレベルも大きく変わってきます。そのために自分の学力にあった高校でなければ入学ができません。また、各学年ごとに進級をしなければ卒業ができません。
例えば1年生の時に
- 出席日数が足りない
- 定期テストが悪くて通過できなかった
などによって、進級できず、留年してしまうこともあります。また、日中のほとんどを高校で過ごすことになるため、その他のことに時間を使うことが限られてきます。また、全日制高校によってはアルバイトが禁止されていることもあります。
次は、通信制高校についてです。
通信制高校
通信制高校は、基本的には学校に通わずに家で勉強する高校のことを言います。生徒は高校から送られてくる課題を提出し、教師がそれを添削して送り返すという勉強スタイルです。最近ではインターネットを活用したシステムを採用している高校も多いです。
【通学・授業・カリキュラム】
<通学>
通信制高校では学校に通う必要はほとんどありません。スクーリングと言い、年に一定期間、面接指導などのために通う必要はありますが、その他はレポートやテストを郵送やパソコン通信で行うことで学習していきます。
<授業>
全日制高校とは違い、授業はありません。そのため、自分の都合に合わせて学習計画を立てて実行していきます。休日でも学習することや、逆に1か月休まずに学習することも可能です。
<カリキュラム>
全日制高校でもお話ししましたが、現在、高校を卒業するための必要単位数は74単位です。通信制高校ではレポートやテストを郵送やパソコン通信で行うことによって、卒業に必要な単位を取得します。高校によってはレポートやテストの他にインターネット授業を実施している高校もあります。
【料金】
通信制高校でも公立高校と私立高校があります。また、通信制高校では全日制高校とは違い、授業料を1単位当たりで計算します。1単位当たりの授業料金は様々ですが、300~500円ほどが相場です。
そのほかに教材費、郵送する場合はその費用もかかります。初年度の費用の目安としては公立高校では5万円、私立高校では25万円以上かかります。全日制高校と比べてみても低価格設定です。
【入学・卒業】
<入学>
通信制高校に入学するための試験は主に教師との面接がほとんどです。そのほかに作文や軽い筆記テストを行うこともありますが、通信制高校の入学試験は落とすための試験ではなく、受け入れるための試験であることが多く、一般的に合格率は高く設定されています。また、入学できる時期は4月の他に10月に入学できる高校もあります。
<卒業>
通信制高校に入学することは比較的に易しいですが、卒業することは全日制高校よりも難しいとされています。通信制高校の卒業要件は主に3つです。
- 3年間以上在籍すること。
- 必修科目を含めた74単位を取得すること。
- 特別活動に一定時間出席すること。
3年以上在籍することは難しくありません。特別活動とはホームルームや社会見学などで回数も多くはないのでこれもそれほど難しくはありません。残りの74単位を取得することが1番難しいのです。それはデメリットのところでお話していくこととします。
【メリット・デメリット】
<メリット>
通信制高校のメリットとして授業はなく単位制なので、自分のペースに合わせて学習が進められることがあげられます。そのため、自由な時間を都合しやすく、趣味や仕事などと両立がしやすいです。芸能人などで通信制高校で学習しながら芸能活動を行っている人もいます。
全日制高校と比べて校則などがないことも多いです。また、学年がないため留年などもありません。
<デメリット>
デメリットでは自己学習がメインになるため、学習内容でわからいことがすぐに解決できないことがあります。すぐにわからないことを解決しないため、時間が経ち改めて確認するとわからないところがわからなくなってしまうことも多いです。また、学習計画を自分で自由に決めることができるので、卒業するためにはきちんした自己管理能力が求められます。
そのほかに時間を割きすぎて学習がおろそかになってしまうこともあります。そうなると、卒業するために必要な74単位を取得するのに時間が余計にかかってしまう場合もあります。
最後に、定時制高校についてです。
定時制高校
定時制高校とは、夜間、その他の特別な時間・時期に行われる授業を行う高校のことを言います。
【通学・授業・カリキュラム】
<通学>
定時制高校では夜間に授業がある高校だと思われている人も多いかと思いますが、夜間だけではありません。昼間部、昼夜部、夜部の3部から選ぶ高校もあります。平日に毎日通う高校もあれば、自分でスケジュールを立てて必要な授業に不定期に通う高校もあります。
<授業>
定時制高校では1日の授業は4時間の高校が多いです。通学のところでもお話ししましたが、
- 定時制高校には学校が決めた時間割りで授業を受ける「学年制」
- 自分でスケジュールを立てて不定期に授業を受ける「単位制」
の高校があります。
<カリキュラム>
定時制高校では全日制高校と同じく授業を受け、定期テストもあります。それによって卒業に必要な74単位を取得します。
【料金】
定時制高校にも公立高校と私立高校があります。学年制では全日制高校と同じで授業料金、諸費用がかかります。単位制でも単位修得費、諸費用がかかります。
1年間の授業日数が少ないため、初年度費用を全日制高校と比べてみると定時制高校の方が費用は少なくて済みます。しかし、トータルで見てみると全日制高校とそれほど変わりはありません。
【入学・卒業】
<入学>
定時制高校の入試では3教科での筆記試験を行うことが多いです。また、筆記試験のほかに面接を行う高校もあります。定時制高校入試のための面接は生徒をえり分けるためのものではありません。あくまでも学習への姿勢や意欲を確認するための面接が多いです。
<卒業>
定時制高校には3年制と4年制があります。ほとんどの定時制高校が4年制です。しかし、単位制などの定時制高校では1日の授業数を多くするなどの調整で、以前に在籍していた高校の単位と合わせて3年で卒業できる場合もあります。卒業に必要な単位数は74単位で通信制高校と同じです。
【メリット・デメリット】
<メリット>
定時制高校では1日の授業時間が少ないので自由になる時間が多いです。また、単位制の定時制高校であれば自分で授業内容を選ぶことで自分のレベルに合わせて単位を取得することもできます。また、校則は通信制高校のようにないわけではありませんが全日制高校よりも易しい高校も多いです。
<デメリット>
定時制高校では卒業のための最低限度の授業内容で設定されているところが多いため、大学進学をするための学習内容では不十分なことが多いです。また、全日制高校と比べて学校数が少なくあまり選べません。そして、基本的には4年以上で卒業することになるため、全日制高校や通信制高校よりも卒業までに時間がかかってしまうこともあります。
まとめ
全日制高校 | 通信制高校 | 定時制高校 | |
通学 | 平日に毎日。8時頃~15時頃までの7時間程度。 | 通学はほとんどない自己学習。 | 一定の決められた時間に通う、自分で決めた授業に通うなど様々。 |
授業 | 日曜、祝日、夏休みなどの長期休暇以外は授業がある。 |
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カリキュラム |
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料金 |
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入学 |
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卒業 |
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必要なレポート提出、定期テストにて卒業に必要な単位、74単位を取得。 |
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メリット |
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デメリット |
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いかがでしたか。「通い方」から見た、高校の種類についてご紹介しました。こうしてみると、高校の通い方は自分のスタイルに合わせて選べるのだということがわかります。高校の都合に合わせるのではなく、
- 高校で勉強をしっかりしたい人は全日制高校を
- 人付き合いが苦手な人は通信制高校を
- 日中、仕事をしたい人は定時制高校を
といったように、自分の都合で進学を選ぶこともできるのです。あなたはどの種類の高校を選びますか?この記事が参考になったのであれば幸いです。お付き合いありがとうございました。
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