こんにちは!札幌高校進学ナビゲーターのさっしんです。
今回は札幌新陽高校さんの女子野球部についてお話していきます。女子野球部って珍しいですよね?今から楽しいお話になりそうでワクワクしてきますね。
新陽高校女子野球部は全国レベル?
札幌新陽高校には女子硬式野球部があります。女子高生の野球というとソフトボールをイメージする人も多いのかと思います。しかし、女子にもソフトボールではない野球部はあるんです。
しかも軟球ではありません。きちんと硬球を使用する硬式野球です。現在、女子硬式野球部は全国で28チームあります。そのうちの1チームが札幌新陽高校なのです。
北海道では唯一の女子硬式野球部でもあります。
最近では「なでしこジャパン」なんて言葉もよく耳にするようになりましたね。そういった女子スポーツの人気もあってか、日本でも高校レベルにおける女子硬式野球の全国大会を開催すべきとの声が広がり、全国高等学校女子硬式野球連盟が1998年発足されることになりました。
なんと、全国大会もあります。毎年、3月下旬~4月上旬には選抜大会が、7月下旬から8月上旬に選手権大会が、8月下旬にはユース大会をそれぞれ実施しています。
引用先:全国高等学校女子硬式野球連盟
今年も、女子硬式野球選手権大会が行われています。もちろん新陽高校も出場しています。
それでは、いよいよ本題の新陽高校女子野球部のお話に入っていくこととしましょうか。
これまでの成績は?
まずは、新陽高校女子硬式野球部の歴史について触れていきたいと思います。
<札幌新陽高校女子硬式野球部のあゆみ>
- 2016年 4月 女子硬式野球部創設を発表。石井宏氏を監督に迎える。
- 2016年 12月 全日本女子軟式野球先発メンバーの青山真里子選手をコーチに迎える。
- 2017年 4月 女子硬式野球部を創部。1年生部員26名が入部。
- 2017年 7月 スイートデコレーションカップ初出場。
- 2017年 7月 第21回全国高等学校女子硬式野球選手権大会出場。
- 2018年 3月 第19回全国高等学校女子硬式野球選抜大会でベスト8。
- 2018年 4月 第2期生23名が入部。
なんと、2017年度に創部。まだ創立2年の部活なんですね。しかし、創部から26名が入部しているとは野球人気もまだまだ捨てたものではないことがわかります。
そして、創部から3か月で3つある全国大会のうちの1つ、全国高等学校女子硬式野球選手権大会に出場。すごすぎます。この時は、残念ながら1回戦で敗退してはいますが、その時の悔しさをバネに練習を重ね、2018年の全国高等学校女子硬式野球選抜大会ではベスト8まで、勝ち進んでいます。
その頃より、新陽高校女子硬式野球部の打線のことを「エゾシカ打線」と呼ばれるようになります。
そして、気になる、2018年7月に開催された第22回全国高等学校女子硬式野球選手権大会。一回戦、新陽高校は相手校と4回表までは0対0の同点。4回裏新陽高校の攻撃の時、見事にセンター前ヒットにて1点を獲得。
そのまま1対0で勝利します。残念ながら2回戦では敗退してしましますが2期生23名を加え、選手層に厚みが出てきています。これから先の大会も楽しみなチームとして成長してきていることは間違いありません。
石井監督について
では、短期間でこれほどの急成長、チームをまとめ上げた石井監督とはいったいどのような人物なのでしょうか。
【石井 宏監督プロフィール】
北海道日本大学高等学校(現・北海道栄高等学校)にて、1981年の第53回選抜高等学校野球大会に主戦投手として出場します。ドラフト会議でロッテから4位指名を受けるも拒否して日本大学に進学。大学でも最優秀投手としてベストナインに選ばれ日米大学野球選手権大会にも出場しています。
1985年には改めてドラフト会議で阪急ブレーブス(現・オリックスバッファローズ)に1位指名で入団します。引退後は一般企業に在職し子どもたちに野球を指導。2012年~2016年には京都療養高等学校の女子硬式野球部監督を務めています。
これだけ見てもすごい経歴の監督ですね。以前、インタビューのなかで、なぜ新陽高校に来たのかと尋ねられた時には「両親も高齢になり、故郷に帰ろうと思い、その時に新陽高校に女子野球部を創設するので指導に当たってほしいと声を掛けられました。」と答えられています。まさに運命だったのかもしれませんね。
新陽高校はご存知の通り北海道にあります。みなさんは北海道がどのようなところかご存知でしょうか。北海道札幌は11月ごろから雪が降りはじめ、例年12月ごろからは雪が降り積もり始めます。そして、4月中旬ごろまでは雪が残っていることがほとんどです。
北海道札幌では約半年ほどは雪の世界が広がっています。もちろんグランドでの野球は難しくなってきます。では、新陽高校女子野球部ではどのような練習をしているのでしょうか。そこにも石井監督のこだわりが感じられました。
【練習メニューは話し合って決める】
50人近い部員たちの練習は部員たちが話し合って決めているそうです。初めは石井監督がメニューを考えていたようですが、アンケートや個人面談を行った結果、部員に任せてみることにしたそうです。
<チームの1週間の主なメニュー>
月曜 | 休み |
火曜~木曜 | 部員たちで考えた練習メニュー |
金曜 | 石井監督の指導による練習メニューや試合対策 |
土曜・日曜 | 練習試合など |
月曜を休みとしている理由は部員のケアや勉強の日に当てているとのことです。スポーツですからケガをしてしまう部員もいるかもしれません。週に1回休みを入れることによって、気持ちの切り替えになり、部活や勉強の集中力の維持をすることができているのかもしれませんね。
雪の積もる地域だからこそ、練習には工夫が必要だと思います。北海道出身の石井監督だからこそ、できるアドバイスもあるのかもしれません。
石井監督の指導力もあってのことなのでしょう。とても、楽しそうに練習にあたる部員の皆さん。とても素敵ですね。
新陽高校女子野球部は野球だけではありません。ボランティアにも積極的に参加しています平成30年10月には北海道胆振東部地震の募金活動も行っています。そのほかにも掃活動ボランティアにも参加しています。地震発生時、新陽高校女子野球部の寮でも電気が途絶え不自由な生活を送ることもあったそうです。
まだまだ復興しきれていない被災地の現状を見て新陽生達の胸には様々な思いが交差したことでしょう。しかし、自分のことだけではなく、野球だけではなく何事にも一生懸命になれる。この姿勢は野球にも必ず結果として結びついていくことでしょう。
まとめ
- 新陽高校女子野球部は創部2年目にして全国大会ベスト8の成績を残していました。
- 石井監督は元プロ野球選手。練習を部員に押し付けるのではなく、自主性を尊重した練習メニューでチームをまとめていました。
- 新陽高校女子野球部は野球だけではなく、ボランティアにも積極的に参加する意識の高い部活です。
いかがでしたでしょうか。私、さっしんも思った以上に素敵な野球部だったので、とてもうらやましく思いました。なんだか、部活ってまさに青春って感じですよね。人生誰しも訪れるものでもあります。これから経験をしていくあなた。新陽高校女子野球部は私のおすすめの部活動です。大人になっても宝物になる素敵な青春をつくってくださいね。
最後までお付き合いありがとうございました。
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