こんにちは!札幌高校進学ナビゲーターのさっしんです。
今回は高校進学の公立入試と私立入試の違いについてお話していきます。それぞれの特徴の違いや、勉強方法についても調査してきました。
高校進学の公立入試の特徴は?
公立高校とは、都道府県・市町村が運営している高校のことです。そのため、授業料などを税金で賄われているので料金が私立高校と比べて安く設定されています。
ではその公立高校の入試にはどのような特徴があるのでしょうか。
高校進学における公立入試は当日の試験によって合否を決める学力選抜以外に、都道府県によっては推薦入試や特色入試、前期入試など別の判断基準によって選抜するところもあります。また、入試の日程も都道府県によって少し違ってきます。
【学力選抜】
どの都道府県でもこの学力選抜が一般的な入試形態となっています。ほとんどの場合が5教科(国語・数学・英語・理科・社会)と個人調査書によって合否の判定を行って行きます。この個人調査書は都道府県ごとによって多少の書式が変わりますが、基本的に中学での成績や生活態度が記されています。
学力検査は中学3年間で学んだことがまんべんなく出題されます。
【その他の選抜(推薦・特色選抜・前期選抜など)】
一般的な学力選抜と違って募集定員が少ない試験になります。推薦や特色選抜など各都道府県ごとによって名前こそ違いがありますが、個人調査書と合わせて、面接、作文・小論文、高校独自の査定、実技などで合否を判定していきます。
【公立高校の入試内容と日程(抜粋)】
都道府県 | 1回目 | 2回目 | ||
名称 | 日程 | 名称 | 日程 | |
北海道 | 推薦 | 2月中旬 | 学力 | 3月上旬 |
宮城県 | 前期選抜 | 2月上旬 | 後期選抜 | 3月上旬 |
栃木県 | 特色選抜 | 2月上旬 | 一般選抜 | 3月上旬 |
群馬県 | 前期選抜 | 2月上旬 | 後期選抜 | 3月上旬 |
茨城県 | 一般 | 3月上旬 | – | – |
埼玉県 | 入学者選抜 | 3月上旬 | – | – |
東京都 | 推薦 | 1月下旬 | 学力 | 2月下旬 |
千葉県 | 前期選抜 | 2月中旬 | 後期選抜 | 3月上旬 |
神奈川県 | 共通選抜 | 2月中旬 | – | – |
滋賀県 | 推薦 特色選抜 | 2月上旬 | 一般選抜 | 3月上旬 |
京都府 | 前期選抜 | 2月中旬 | 中期選抜 | 3月上旬 |
2回目の試験は3月上旬に行われることろが多いようですね。日程によっては合否の結果は中学校の卒業式と前後することもあるのでしょうか。ハラハラドキドキが続いてしまいますね。
高校進学の私立入試の特徴は?
私立高校は公立高校とは違い、個人が運営しているところがほとんどです。そのため授業料などは生徒から賄われており、公立高校よりも高く設定されています。しかし、公立高校のように税金で賄われていないため、設備に関しては私立高校の方が整っていることが多いです。
高校進学の私立入試の内容には、一般入試と推薦入試があります。また、私立高校の推薦入試には単願と併願の2種類があります。
【一般入試】
公立高校と同じように、私立でも一般入試では当日に試験を行い、学力選抜によって合否が判定されます。しかし、公立入試と違う点の1つとして個人調査書の内容を必要としない高校もあるんです。中学での成績などは関係なく、当日の試験結果のみで合否を判断していく高校もあるということですね。
もう一つの特徴として、私立高校の入試は公立とは違い、試験科目が国語・数学・英語の3科目で行われる学校が多いことが上げられます。また、公立入試では中学で学んだ内容がまんべんなく出題されるのに対し、私立入試では中学の教科書レベルを超えた難しい問題を含めて出題する高校が多いことも特徴です。
【推薦入試】
私立入試で行われる推薦入試は公立入試で行われる推薦入試と同じで面接や作文・小論文などで合否を判定します。高校の指定する中学での一定の成績をクリアした生徒が受けることができます。この推薦入試には単願入試と併願入試があります。
<単願入試>
この単願入試とは合格すれば必ず入学することを約束して受ける試験になります。単願は1校しか受けられない代わりに合格判定の基準が他の試験と比べて低く設定されており、合格しやすくなっています。
<併願入試>
同じ推薦入試でも併願入試という入試形態もあります。この併願入試の特徴は、他の高校も受験することができるということです。単願ほどではありませんが、一般入試と比べると合格基準は低く設定されています。
公立高校を第1志望にしている生徒にとって、公立高校の合格発表までに入学のための費用を待ってくれる高校も多いので、合格を確保したい生徒には併願入試を活用している方も多いです。
それぞれの勉強方法に違いはあるの?
次に高校受験をしていく上で公立入試、私立入試のそれぞれの対策としての勉強方法をお伝えしていきたいと思います。受験生の皆さんは必見ですよ!
【公立高校入試のための勉強方法】
公立入試のための勉強方法はシンプルに「基本」を徹底することです。中学の内容が入試試験に国語・英語・数学・理科・社会の5教科がまんべんなく出題されます。出題難易度はそれほど高くありませんが、5教科が幅広く出題されるため、その5教科の基本を正確に理解する勉強を心掛けることが一番の近道になります。
ここでいう「基本」とは、中学における普段の学習内容のことを言います。中学の授業内容は先生によって、学校によって生徒の学習レベルも変わってくるかと思います。しかし義務教育で使われにる教科書は、全て文科省の検定基準をクリアしているものなので、内容において極端な違いが出るものではありません。
ですので、この教科書の内容を十分に理解するということが「基本」を抑える学習になることにつながっていくことになります。この「基本」を抑える学習ができていれば、公立入試で出題される問題も概ね解くことができます。
【私立高校入試のための勉強方法】
公立入試の勉強方法が「基本」を抑える勉強方法だとすれば、私立入試の勉強方法は「応用力」をつけることです。公立入試と違い、入試科目は国語・英語・数学の3教科が試験として出題される高校がほとんどです。3教科と言っても基本的な問題に加えて教科書の内容を超える難易度の高い問題も含めて出題されることも多いです。
ですので、公立入試と同じで「基本」を抑えることはもちろんですが、その基本を「応用」して難しい問題を解くことができる力が求められてきます。では、その「応用力」はどのように勉強していけ良いでしょうか。繰り返しますが、あくまでも「基本」を抑えていることを前提でお話していきますのでご注意ください。
「応用力」と言っても難しい問題には傾向というものがあります。各私立高校によって例年似通ったものが多く出題されているのです。ですから私立入試の勉強方法としては、その高校の過去問題の出題傾向をつかむこと。そして、その出題傾向の対策を立てることです。
公立入試、私立入試のための勉強方法としていずれも「基本」を抑えるための勉強を行い、私立入試のためにその高校の入試傾向を抑え、さらに対策を立て、「応用」して解く力をつけていく勉強をしていくことになります。
では次に、高校入試の勉強のためにどの時期にどのくらい勉強をしていけばいいかの目安をお伝えしていきます。
【勉強の時期・勉強時間・やるべきこと】
入試に向けての勉強対策を簡単にまとめてみました。
時期 | 勉強時間(目安) | やるべきこと |
4月~夏休み前 | 1時間 | 中学の定期テストを頑張る |
夏休み | 5~6時間 | 勉強の習慣を身に着ける
基礎の復習 |
9月~冬休み前 | 3、4時間 | 基礎の復習
過去問題を解く |
冬休み~入試 | 6~7時間 | 過去問題を解く
苦手な教科・問題を集中して解く |
これは、あくまでも目安です。しかし、なるべく早い時期から勉強をする習慣を身に着けることが大事です。初めは短い時間からでも構いません。1日に必ず1度は教科書に目を通す、英単語を1日5つ覚えるなど普段から勉強をすることが当たり前になればいざ本格的に受験勉強を始めた時に意外と苦になりませんよ。
また高校入試の日程は、私立入試が先にあり、その後に公立入試がある都道府県がほとんどです。
「私立入試(推薦)→私立入試一般→公立入試(推薦など)→公立入試・学力選抜」と基本的にはこのように試験日程が進行するのです。私立・公立と双方を受験する予定であれば、そのことも踏まえて勉強のスケジュールを組むとよいかと思います。
まとめ
- 高校進学の公立入試には学力選抜とその他の選抜があります。
- 公立入試の学力選抜では中学3年間で学んだ5教科(国語・英語・数学・理科・社会)がまんべんなく出題されます。
- 高校進学の私立入試には一般入試と推薦入試があります。
- 私立入試の一般入試では3教科(国語・英語・数学)で行うことが多いです。中学の教科書レベルを超えた難易度の高い問題も含めて出題されます。
- 私立推薦入試(単願)はその高校しか受けられない代わりに合格しやすいというメリットがあります。
- 私立推薦入試(併願)は公立入試や他の私立入試も受けられ、合格を確保したい生徒は活用しています。
- 公立入試、私立入試ともにまずは教科書の内容を中心に「基本」を理解していく勉強を行っていくことです。
- 私立入試にはその高校の出題傾向を抑え、対策を立て勉強をしていく必要があります。
いかがでしたでしょうか。あなたは公立、私立のどちらの高校に進学したいのかすでに決められていますか?決められている方はそれに向けて勉強をしていきましょう。
まだ、決められていない方でも大丈夫です。諦めない限り可能性はゼロではありません。高校進学のための入試はあなたが覚悟を決めたその時から始まります。
私、さっしんは頑張っているあなたを全力で応援していますよ。お付き合いありがとうございました。
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